ASCII.jpの記事から。

今どき銀塩大人の科学二眼レフ」は誰が買う?
http://ascii.jp/elem/000/000/463/463638/

 買う人いるって!絶対!

 ・・・待ちきれなくてblackbird,fly買っちゃったけど。「手間も費用もかかる」「機能だけ考えれば使いにくいだけ」などと書いてあるが、とんでもない。本当に好きで写真を取っているヒトには、銀塩はやはり楽しくて仕方ないハズだ。
 「銀塩フィルムは痕跡、デジタルは観測」、「銀塩フィルム上にない画像は、改ざんされているかもしれず、信用できない」というのが銀塩フィルム派の弁であると述べ、「思想や哲学の領域に入り込んでいて、近寄りがたい」とまで言っているが、そんなことはないと思う。

 僕なんて思いっきりカメラに関してはライトユーザーだが、デジタルカメラの「記録」的な行為に面白さを感じられず、アナログカメラへの回顧を思い立ったのは、そんなに思想や哲学まで言うほどのことでもない。「写っているかどうか分からないドキドキ感」「シャッターを押す時の緊張感」といった、「一枚の写真を大事にする」ことを基本にした、写真の楽しみを再確認したいだけだ。

 実際いま、一本のフィルムを撮り終わり、現像に出すのが凄く楽しくて仕方ない。思想や哲学なんてとんでもない。ただ楽しい。

 それに、アナログに回帰したかというと、思いっきりデジカメも同時に持ち歩いているわけで(笑)、「記録」には、相変わらずデジカメを用いている。子供の記録写真とか、デジカメの方が圧倒的に強い。そんなことは分かってるわけで。

 もうひとつアナログの方が健全だと思うのは、フィルムが残るところ。

 デジタルデータは常に「消える」ことへの恐怖と戦わなければいけない。紙焼きすればリスクは減るものの、オリジナルデータは消えたら二度と戻らない。だから、バックアップをしまくるが、絶対消えないデジタルデータはない。だから、常に恐怖感がある。フィルムも焼けてしまえばそれまでだが、デジタルデータに比べて圧倒的にリスクは少ない。

 性格的に、この「恐怖感」が非常に強いので、デジカメをメインに使いながら、常日頃から大変ストレスフルなのである。アナログへの回帰は、そのへんから逃れたいという気持ちもあるのかもしれない。

大人の科学
http://otonanokagaku.net/magazine/vol25/index.html

スタッフブログ
http://d.hatena.ne.jp/otonanokagaku/20090802/p1